牛歩的写真中心網録”

伊豆半島ジオパークと道祖神を中心にアウトドア活動を、写真で記録しています

多賀火山周辺の巡検

ジオガイド仲間(7人)のスキルアップとして、地学会の先生二人と多賀火山周辺のジオポイントを巡検しました。多賀火山の周辺に点在する多くの地味な14ジオポイントを反時計回りに一周して、この付近の地質の概要に近づくことができたらば幸いです。
ドライバー&ガイドで、写真を取る暇が少なかったので、ほとんどの写真は、過去のものを利用して、教えてもらったことの記録としています。

巡検のスタートは、大仙山を麓から遠望(山頂下の露頭は白浜層群の凝灰岩ではなく、湯ヶ島層群の徳倉変朽安山岩・プロピライトと考えられる)白山神社下の露頭(6万5千年前の箱根軽石火砕流の堆積で、パミスも見られる)
夏草が茂っていて、近くまで到達するのは断念。白山神社の台地は、古柿沢川の河岸段丘と考えられる

(過去の天気のいい日の写真)

(過去の冬の写真)
三宝荒神の巨石(磨崖仏が彫られている巨石は多賀火山の中腹のどこかに在ったモノが転がってきたと考えるのが適当)韮山七つ石のひとつ護摩石(三宝荒神の巨石と同様の由来と考えられる)

(過去の写真)

(過去の写真)

滝山不動の溶岩流(多賀火山、もしくは中腹の側火山?からの溶岩流が谷を塞いだが、川の流れが溶岩谷を侵食し、崖となった。滝の下の谷には、崩れたと思われる巨石が散在する)川の流れは位置を変えて溶岩流を浸食し、今の位置まで後退)


リクエストを受けて、皆沢の採石場にも立ち寄る(現在は埋め戻されています)目的は、若草石(緑泥石の入った軽石質凝灰岩)のズリの観察
(過去の採石している頃の写真)
(過去の写真)
鳴滝の水神さんの後ろのご神体と見られる露頭(多賀火山玄武岩と考えられる。両脇には節理が見られるので、ここまで流れてきた溶岩流がここで止まり、両側から冷却されたのだろう)
(過去の写真)
田中山公民館付近の露頭は、発見できなかった。ずいぶん前の確認だということで、その後隠れてしまったと思われる
高塚山のスコリア丘(かなり樹木に覆われてきているが、3期に亘って噴出・堆積したスコリア層が判別できる。整備すれば立派な観光資源になるものを旧大仁東小西の露頭(Da1,Da2,Da4,Da5、箱根軽石流、パミスなど、見る人が見れば分かるとのことだが...)



旧GS跡の露頭(削ってある赤く厚い層がDa1,上の白い層がDa2,Da1の下には黒い炭化物が)伊豆の七不思議のひとつ・こだま石(今では、こだま石の前の樹が育ってしまい、こだまを遮っているようだ。それでもエコーはかかるので、カラオケの練習にはいいかも)

(過去の写真)


参考:伊豆の七不思議
大瀬明神の神池・堂ヶ島のゆるぎ橋・石廊崎権現の帆柱・手石の阿弥陀三尊・河津の酒精進鳥精進・独鈷の湯・函南のこだま石
(ところで、伊豆の七不思議は、誰がいつ頃決めたのか?)

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