牛歩的写真中心網録”

伊豆半島ジオパークと道祖神を中心にアウトドア活動を、写真で記録しています

川名のひょんどり

4年ぶりに、引佐・川名地区に伝承する”ひょんどり”が奉納される。天気は良く、それほど寒くは無いので、久しぶりに出かけた。

奉納の準備

ひよんどりが奉納される川名地区の福満寺・八日堂。接待や軽食の準備、駐車場の整理に大勢の人が出ている。
ひょんどり(火踊り)が行われる八日堂(薬師堂)の入口
堂内の須弥壇には、薬師如来が祀られている。その前には、”せんべい”と呼ばれる平たい餅と鏡餅が重ねられている。祭壇を取り巻く長い注連縄が、舞いの中で使われる。提灯には、井伊家の紋が浮かぶ。ヒョンドリは、600年近く伝承されているそうだ。
賽銭箱の上に、舞いに使われる面が揃えられている。
ヒドリが腰に巻く注連縄が用意されている。
午後6時に近くの川にみそぎに出かけた六人のヒドリが、7時頃に戻ってくると、ひょんどりの始まり。いい場所が取れないので、静止画撮影はあきらめて、動画撮影に徹した。

ひょんどり奉納

翁の面を斜めにかぶった禰宜が、扇と鈴を持って禰宜の舞で、舞庭の五方を浄める。
二人の小学生による順の舞
”おんば”に扮したNPOの娘さんが”御婆の舞”
高学年の小学生による順の舞
稲の霊を宿したおんばに扮して、孕みの舞を苦しそうに舞う。
片剣の舞
注連縄を右肩に回して、稲の霊が豊作を祈って、”稲叢の舞”を舞う。
川名のひょんどりの独特な舞である。
両剣の舞
両稲叢の舞では、長い注連縄を、両肩に回して舞う。
香柴を持ち、堂内を暴れる。
香柴に叩かれると、薬師如来の功徳で、無病息災になるといわれる。
獅子の舞・最初にマネキが現れ、二枚の紙でお尻を拭う所作でおどける。
獅子が呼び寄せられる。元気な獅子は次第にマネキに鎮められて、獅子は寝てしまう。マネキが獅子の背中にまたがると、獅子は後ずさりして退場する。悪魔払いの所作と言われる。

舞じまい

僧侶と禰宜たちが、堂外に出て伽藍鎮めを行う。白紙を巻いた小さな御幣を円陣に立て、切り餅と白飯を供える。
堂内に戻り、禰宜たちが、”お鍬さま”を太鼓に打ち付けて、田遊びの所作をする。
”おぶっこさま”(稲の霊)を背負った”おぶっこ宿”の主人が堂内にひっそりと入ってきて、隅に立つ。禰宜が、鏡餅を見せて、汁かけ飯をおぶっこさまに差し上げる。
この後、堂内に残った参詣客にも汁かけ飯がふるまわれて、せんべいを厄除けに頂いた。

動画

堂内では提灯の灯りしかなく暗い。iPhoneでは暗く撮影されたので、ノイズが出る限界近くまで調整してみた。 午後6持~10時までの奉納を、約40分の動画に編集しています。

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