ここ数年の正月は、浜松の無形文化財を訪ねている。今回は、懐山のおくないにお邪魔した。 小さな集落で、舞い手・囃子手が少なく、高齢化しているようだ。(笛に若い女性の方が参加したのは心強い) 見物も少なく、広い堂内でゆったりと楽しませてもらった。またカメラマンも少なく、自由に撮影させてもらうことができた。
浜松市天竜区の山間に懐山という小さな集落がある | 泰蔵院という立派なお堂の中でお祭りは奉納される |
無住のお堂の左陣に、阿弥陀如来立像と不動明王・毘沙門天が祀られている | 舞に使われる面などの小道具も準備万端 |
お堂の阿弥陀様の前室で、舞が奉納される | 舞台の右袖に飾られているサカキの中に繭玉みたいなものが吊るされている(名前を聞いたが忘れてしまった) |
午後1時過ぎに、舞い手・囃子手で三々九度の盃で祭りの始まり | お堂上の伽藍様(左の祠)で伽藍祭り。ここでも三々九度と神の舞が行われる |
お堂に戻って、近くの中学生たちによる舞のいくつかが奉納される。懐山地区の高齢化による舞い手の継承が削菓子くなっているので、近隣の子供たちに体験してもらうことで少しでも継承の機運が高まるといい | 神の舞(順の舞) |
両剣の舞の集団演武 | 真剣な表情で舞う |
獅子の舞 | |
ここからが、本番。まずは神の舞 | 三ツ舞 |
槍の舞 | 槍のもどき(杵の舞) |
酔っているようだが、手慣れた手つき・足さばきで杵を股の下をくぐらせて面白おかしく舞う | 両剣の舞 |
宵の獅子 | フットリと獅子が掛け合う |
仏面をつけた二人が肩を組んで五方を廻る | 年男 猿面を盃に見立てて、翁が杵で面をつく。サンバイ・三杯と声をかけると、年男は[娘十七・姥九つ]と三回唱えて、盃を飲み干す。翁も飲んで酔っ払った所作で転げる。翁の演技がとても飄逸で笑いを取る |
鬼の舞 赤鬼・青鬼・黒鬼が舞うが、慣れていないようで、フットリの厳しい指導が入る | 鬼たちは鉈・大槌・金棒を頭上で振る |
採物を三回打ち合う | 肩を組んで、右回りと左回りに三回転する |
稲叢 太鼓の上に太鼓台を逆さにおいて、その上に舞人が杵をもってかがむ。稲が生育して立ち上がる様所作 | 立ち上がった稲穂が段々と伸びる様子を表現して、最後に杵で天井をつく |
綿買い 今年取れた綿の売買を即興で問答する | 駒の舞 禰宜と伯楽の問答 |
伯楽と駒の掛け合い | 両剣で悪魔祓い |
夜明けの獅子 | 恵方に向かった伏せった獅子にお餅を食べさせて起こす |
見物を含めた参加者全員が陣笠をかぶり、東西二組に分かれて、堂内を行ったり来たりして田植えのモドキ | おぶっこ様に汁かけ飯を食べさせる |
午後5時半頃に、保存会の方と参加者が一緒に汁かけ飯を御馳走となった | プログラムはあったが、演目のいくつかは省かれたり、順序が変わったり |
車は泰蔵院上の旧分校に十台ほと可能。 単焦点-24mm f1.4とズームの二挺で撮影 お堂の中は明るいので、一脚の出番はなかった。フラッシュはほとんど必要ない。