天城湯ヶ島の旅館組合では、”伊豆文学まつり”と銘打って、文豪ゆかりの旅館で、お部屋や秘蔵品をこの期間に公開しています。(日時限定、要連絡)
-白壁荘
旅館の白い壁に白壁と書いてある外部はモダンだが、内部は和とモダンが調和する古民家の佇まいが素晴らしい。 | 狩野川左岸からの白壁荘外観 |
白壁荘の玄関 | 井上靖は白壁荘のご主人と親戚で、帰省するたびにこの部屋に滞在した |
囲炉裏の向こうに井上靖が座った。先代のご主人が対面して話をしているのを、当代のご主人は子供だったが、横で話を聞いていたそうだ。壁には、猟銃をつるした木の板がはめられている。小説”猟銃”のヒントになったのか? | 部屋にあるレトロな電話器は現役? |
地中から掘り出した安山岩を刳り抜いた巨石風呂がデンと据えられる | 掃除でお湯を抜く前に撮影させてもらうことができた |
石段を登って風呂に入る構造。一度は入ってみたいものだ。源泉かけ流しの贅沢 | 約53トン(?)の存在感のある巨石 |
巨石風呂の隣には、巨木風呂 | 樹齢1200年の木を刳り抜いて、源泉かけ流し |
家の風呂と違って、贅沢をするのも格別だろう | 旅館の最下層には、湯ヶ島層群の凝灰岩が狩野川に浸食された地山の露頭を活かした”大岩の湯”がある |
温泉水で変色した凝灰岩 | 約1500万年前~1000万年前の凝灰岩に抱かれる |
掃除中のところをお邪魔して撮影できた | 対岸に露頭する湯ヶ島層群の凝灰岩 |
ご主人は天城湯ヶ島町の文化財審議員を務めた博学の方で、文学散歩のガイドを務められる。ジオパークにも理解があり、道祖神や石造物などで少しお話しすることができた。営業中に時間を取っていただき、ありがとうございます。
-湯本館
河鹿の湯の隣にある湯本館にもお邪魔した | 川端康成が22歳の頃に伊豆の踊子の草稿を執筆した四畳半の部屋。その後、何度も滞在したそうだ。愛用したケヤキの火鉢も残る。2階には資料室も公開されている。 |
お客さんがいないので、河原の露天風呂を撮影させてもらうことができた | 対岸には、湯ヶ島層群の凝灰岩が覗くだけ |
撮影後、内風呂に日帰り入浴してきた。お風呂の床の青石は伊豆石だそうだ。