牛歩的写真中心網録”

伊豆半島ジオパークと道祖神を中心にアウトドア活動を、写真で記録しています

日金道(玉澤ルート)#1

三島方面から日金山に向かう古道は、三嶋大社から下田街道で大場まで下り、根府川通りを通るルートが痕跡の多さからよく使われたと考えられる。一方で下田街道の途中、東本町の交差点から谷田に向かう道も日金道として使われた形跡がある。日金道(玉澤ルート)の踏査を目指して、行程の距離から、玉澤妙法華寺から歩くことにした。

玉澤~餅井坂

お正月モードのお寺に初詣でしてから。
冠木門の奥が妙法華寺(復路の午後に撮影)
冠木門の手前(西)に位置するT字路を左折して、南の餅井坂を登る。
急こう配の道を進む。
坂途中の分岐は、右折して南東に登る。
餅井坂の韮山往還にぶつかるので、右折する。
韮山往還からの富士山(復路の午後に、雲が取れたので撮影)早朝時は、宝永山まで真っ白だったが。

餅井坂~日蔭

韮山往還から分岐を左折して、桑原に下る道が日金道。
分岐の角に、道標[右ひかね道・左はこね道]を兼ねた地蔵菩薩道祖神)が祀られている。
すぐそばに、[天明三年]のくっきりとした文字が刻まれている馬頭観音も祀られている。
古道の雰囲気を残す急坂。
落ち葉が敷き詰められた急坂を下る。
桑原のGS前の道路に合流する。
分岐には、横道巡礼供養塔が立つ。
GSの西には、稲荷神社が建つ。
今の八巻橋が無かった昔は、日金道は野菜直売所付近にあった土橋で来光川を対岸に渡ったと伝えられている。
対岸に周って、土橋のあった地点を撮影する。もう少し下流側だったか?
来光川の左岸の旧土橋あたりには、桑原に縁のある万巻上人の墓?とされる万巻塚が祀られている。
八巻橋の南詰めで現在の道路に合流するので、右折して日蔭の集落に入る。

日蔭~神原

八巻橋の南詰め・日陰集落の入口にコンクリートの祭壇を設けて、双体道祖神が祀られている。曳車も残る。
右隣には、地神尊も祀られている。
奥には、馬頭観音が祀られている。
桜の紅葉がしぶとく残る。
日蔭集落内の日陰を通る古道。
集落背後に宋源寺(無住)が建つ。
境内に、地蔵菩薩が立つ。
古道に戻ると、道沿いに馬頭観音が祀られている。
日蔭集落の高台から、仏の里美術館を望む。
集落のはずれで、広い車道にぶつかる。ここから神原までの古道は不明なので、それらしい雰囲気の細道を進む。
T字路の向かいの擁壁に龕を設けて、馬頭さんが祀られている。
寄り道して、長源寺に立ち寄る。
長源寺境内に、明治30年代に建てられた薬師堂(堂内で守られていた24体の仏像群は仏の里美術館で保管・展示中)
薬師堂左手の高台に、西国三十三所観音霊場の写し霊場が、文化三年に設けられた。
一周15分で巡れるミニ霊場には、33体の観音菩薩、他の石仏が祀られている。
高台の上は、平場となっていて、補陀落浄土が表現されている。
古道(推定)に戻る。広い道路から左折して、細い急坂を登る。
曲がり角に、馬頭観音が祀られている。
Y字路は、左折して登る。
尾根上にある小学校前の広い道路にぶつかったら、左折する。
神原まで、広い道路が伸びる。
富士山は隠れていたが、南の玄岳は良く見える。

神原~船山

神原の山神社に到着。ベンチがあったので、一休み。
社殿右手に祀られている石造物も、山神さんとのこと。
山神社近くに、立派な観音堂が建てられている。
ここで、日金道と山道が分岐するので、道標[左やま道・右あたみ道]が立てられている。分岐を右に下るのが日金道。
地元の方が観音講を開き、護られている七観音(文化八年建立)。
(復路、午後の斜光で)微笑む千手千眼観音菩薩。
七観音の左手に、単体の馬頭観音も祀られている。
日金道は集落を外れて、船山への山道を進む。
雰囲気の良い古道を進む。
古道上の林間に、庚申塔が祀られている。
古道上の斜面に墓地があり、立派な五輪塔も立てられている。
大きな馬頭観音
峠らしい場所に近づく。
船山と桑原の境界に当り、境界地蔵が祀られている。
高源寺手前の車道に合流する。

船山~田代

高源寺の参道は、夏の高温で倒木・枝落ちがひどくて、立ち入り禁止となっている。
駐車場から回って、本堂に向かい参拝する。
古い鐘楼門下に、閻魔様の石仏が、にらみを利かせる。
奪衣婆が着衣をはがそうと待つ。
六地蔵に救いを求める。
本堂左手に、馬頭観音が祀られていた。(亡くなったポニーのムーミンを供養するためでは?)
高源寺の大黒さんによると、[頼朝の道]という古道が十国峠まで続いているそうだ。次回、確認してみる。今回は、ゴルフ場の中を通る推定古道を進む。
推定古道の両側はゴルフ客でにぎやか。(ゴルフ場内に旧道を残したということは、この道が地元で以前から使われていたことを想起させる。これが古道なのか、他にあるのか?)
ゴルフ場の外周道路に合流したら、細い道を左折する。
途中に旧道らしい山道が現れるが、先のヤブで通行できない。左にカーブする。
尾根上の長い坂道を歩く。車はほとんど通らない。
整備されている車道で、農家が利用しているのだろう。
最高地点から、十国峠が良く見える。
下りに入り、分岐が現れたら、左折して細い道を下る。
すぐ下の分岐は、右手の落ち葉だらけの洞の坂道を下る。(車では怖い)
曲がりくねった坂道も終わり、火雷神社前の車道に合流する。田代集落へは、四辻を直進する。
火雷神社に立ち寄る。
日金山の雷電神社分祀した火雷神社
古い鳥居と石段は北伊豆地震で破壊・分断された。
古道に戻った場所から、北伊豆地震で分断された下山道を眺める。
古道を少し進むと、集落内の道路にぶつかる。T字路を右折して、集落に入る。
集落内に、洞天寺が建つ。
ここにも六地蔵が祀られている。
本日の目標は田代の辻だつたが、まだ時間がかかりそうで、復路の戻りも心配なので、田代公民館前をゴールと決めた。陽だまりで休憩・昼食を摂り、体力を回復する。

玉澤~田代への往復19Kmを約6時間で歩いた。日金道NET-片道 7.5km

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