牛歩的写真中心網録”

伊豆半島ジオパークと道祖神を中心にアウトドア活動を、写真で記録しています

湖北の十一面観音さん巡り

琵琶湖畔の長浜に実家がある友達の里帰りに合わせて、湖北の十一面観音さんを二泊三日で、じっくりと拝観してきました。雨交じりの天気でしたが、静かな観音さん巡りとなりました。(ほとんど撮影禁止なので、一部を除き、紹介のため絵葉書・写真を引用しています)多くの諸仏を拝観しましたが、十一面観音を中心に紹介します。

  • 善隆寺(和蔵堂)

西浅井の山里にある善隆寺の和蔵堂で、十一面観音と阿弥陀如来の仏頭を拝観できます十一面観音(平安末期・重文・三尺・サクラ材の一木)端正なお顔



己高山諸寺に祀られていた仏像群を収納した己高閣(世代閣もある)十一面観音(平安前期・重文・172cm・桧・一木)井上靖は村の内儀がモデルと評したと・右足を今まさに踏み出そうとしている



  • 石道寺

己郄山の麓に建つお堂十一面観音(平安中期・重文・173cm.ケヤキ・一木)薄い紅をつけた微笑みで心を温めてくれる



  • 医王寺

山深いところに建つ医王寺の観音堂十一面観音(平安前期・重文・一木)少年の様なまなざし



  • 黒田観音寺

黒田官兵衛の先祖が出たという黒田の地に建つ観音堂伝・千手観音(重文・199cm・一木)准鯷観音に近いとみられる



  • 赤後寺

賤ヶ岳の麓の杉林に囲まれて、地域を見守る堂宇 PPKのコロリ観音としても名高いそうだ千手観音(平安初期・重文・180cm・檜・一木)戦火を逃れる際に、失われた手が痛々しい



  • 西野薬師堂

田園の近くに建つお堂には、薬師如来十二神将の一部に加えて、十一面観音が地域の人々により、祀られています十一面観音(平安初期・重文・167cm・桧・一木)



  • 正妙寺

薬師堂の近くのお寺に珍しい観音さんが祀られているということで、急遽拝観させてもらいました十一面・千手・千足観音 忿怒相を浮かべた千手・千足観音はここでしか見られない



渡岸寺という地域にある向源寺観音堂(ややこしい)国宝ということで、たくさんの方と一緒に拝観十一面観音(平安初期・国宝・195cm)今まさに一歩を踏み出して救済に向かう、優美なお姿・後面の暴悪大笑相が特徴(戦火を逃れるため、境内の土中に埋蔵された)



十一面千手観音(室町・市指定・154cm)色々な角度から拝むと顔の表情が変わる磨き上げられた仏壇に映るお顔(戦火を生き抜いたことから、日除けの観音さまと慕われる)



  • 知善院

長浜の市街に建つ小さな観音堂に、十一面観音が祀られている。堂守の方が、一緒に行った知人の知り合いであることが分かり、旧交を温めた。十一面観音(鎌倉・重文・伝運慶作)小さいながら、端正なお顔立ちです



ボタンの寺として知られる総持寺。ボタンは終わり、芍薬が残っていました。聖観音(重文)を始めとして、多くの諸仏が本堂内で祀られています。千手観音(平安後期・市指定)童顔で繊細なお姿に魅せられた




湖北だけで百近くのお堂・お寺があるそうです。仏像の数としては、数百となることでしょう。機会を見て、また再訪したいと思います。

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