牛歩的写真中心網録”

伊豆半島ジオパークと道祖神を中心にアウトドア活動を、写真で記録しています

下田 巡検

伊豆半島南部のジオガイド】の著者である狩野先生による巡検(推進協主催)に参加して、下田地域の海底火山活動を学んだ。本を読んだだけでは理解できない難解な地層の読み方を、現地で聴ける絶好の機会だった。明日はスタッフとして参加なので、本日に一般として参加。

真ん中の石が津波石(いくつかの転石があるが、津波石に認定されているのはこのひとつ)石の上面に潮間帯に生息していたフジツボやヤッコカンザシゴカイの遺骸が残ることから、以前はこの石は海食台の海側の潮間帯にあったと考えられる。安政地震津波によってここまで動いた


この石には遺骸は残っていないが、下部が不安定なので、津波で動かされた可能性があるのでは?


  • 龍宮窟・サンドスキー場

龍宮窟内にできた砂浜は2015年あたりかららしい。田牛港を浚渫した時の砂を当時の海岸に埋めてあったが、それが流れ着いたと考えられるとのこと。

龍宮窟の内壁の水底土石流遺跡物の地層に斜めに走る岩脈らしいすじ内壁の一部は、面無し断層により、地層が小変位している


真ん中の水を含んだ凝灰岩の左右に岩脈が貫入。右側は幅広いBタイプ貫入で、自破砕したピローブレッチャーを含む小さいながら急冷縁を持つ枕状溶岩もある


凝灰岩層の左側のAタイプ貫入岩(急冷縁には柱状節理も見える)サンドスキーの上部の複雑な断層


サンドスキー場 安息角30度凝灰岩に貫入するすじは、液状化した砂が凝灰岩の割れ目に貫入したモノ



  • 須崎 恵比寿島

SE-3(下の凝灰質砂岩)とSE-4(上の水底土石流堆積物)の間のチャンネル構造(水路?)小さな断層が4つほどSE−3とSE-4を切る


SE-3凝灰質砂岩に発達する平行葉理(層理の薄いモノ)SE-3の下にはSE-2の水底土石流堆積物


潮を被る千畳敷がSE-1の凝灰質砂岩SE-2の水底土石流


SE-2を縦に走る断層水を含んだ未固結の凝灰質砂岩(SE-3)が地震などで動いたスランプ褶曲


地殻変動によるスランプ褶曲SE-3(凝灰質砂岩)を覆うSE-4(水底土石流堆積物)


半島側の自破砕溶岩の露頭の右下部には塊状溶岩が顔を出す三次元ジグソーパズル状に割れた玄武岩溶岩



白浜石灰岩(石灰質・苦灰質の凝灰質砂岩)の平行層理の間に見られるトラフ型斜交層理(スプーンでえぐったような谷底)露頭の北側から見る斜交層理


海食台に残る生痕化石(どうして、這いずった跡が膨らんでいるのか?)


  • 板見漁港

凝灰岩を覆う枕状溶岩の露頭発達した気孔にはモルデン沸石や水晶が充填されている


分離した大きな枕状溶岩(急冷縁を持つ)凝灰質砂岩にマグマが接触して、珠状のペペライトができている



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