牛歩的写真中心網録”

伊豆半島ジオパークと道祖神を中心にアウトドア活動を、写真で記録しています

修善寺 ジオポイントの下見

来週、丹那盆地でのジオツアー後に、下白岩と旭滝もガイドすることになり、急遽下見を敢行。

  • 下白岩の天然記念物

約1100万年前の石灰質砂岩の中には、レピトジクリナとう大型有孔虫(大きさ1mmでも大型!)の化石や海洋性の生物化石(サメの歯)が大量に含まれている。県の天然記念物に指定されているので、採取禁止。道路の反対側も石灰質砂岩が露頭


露頭の手前にある千巌神社(せんげんじんじゃ)の参道にも石灰質砂岩が少し露頭している

レピドシクリナは熱帯や亜熱帯の暖かい海に住む生物。約1600万年前に日本周辺も暖かったので、全国に生息していたが、その後の寒冷化に伴い、日本周辺からはいなくなった。伊豆半島では、約1100万年前のここの地層から見つかっている。伊豆が南洋の暖かい浅い海だったことの証拠となる(地層が約1100万年前とはどうして特定したのかが疑問?)


麓の西公民館の広場(または手前の駐車スペース)に駐車可能。そこから、徒歩3分。ガイドは5分かからない。ルーペで見ると良い。(露頭の下に崩れた砂岩の断片が在ったので、ジオ看板の足元にまとめておいた)

  • 旭滝

長く続いている梅雨のせいか、いつもより水量が多い。5段に分かれて落ちる。(周囲の竹林を伐採したので、北天城道路からも滝の上部が見えるようになった。滝はほぼ東を向いている)修善寺温泉周辺に厚く堆積している軽石の層(修善寺白色凝灰岩)を貫いて地下から上昇してきた火山のマグマが冷え固まって柱状節理となっている。横方向(手前)からマグマが冷やされたので、柱状節理は横倒しのように成長した。


古来山岳を神が宿る場所として日本人は崇拝してきたが、修験者は山や滝などで修行した。その修験者達が崇拝したのが、不動明王で、ここには3体の不動明王が残る。

江戸時代には虚無僧が所属する普化宗の龍厳寺があったが、山崩れで崩壊した。本尊とされる十一面千手観音不動明王は、今では近くの金龍院で祀られている。虚無僧が奏でる尺八の名曲[滝落]は旭滝の水の流れから着想されたといわれる。


駐車場から、ジオ看板まで2分、そこから不動明王まで3分ていど。蛇に注意。

  • 道葦原(むさしばら)で道祖神探し

時間が余ったので、道葦原の道祖神を探した。集落をくまなく探し、地元民にも聞いたが、分からない。

唯一見つかった石造物が、聖観音(馬頭?)と陽棒(左) 陽棒も道祖神の一形態と捉えてよいが、伊豆型の道祖神は見つからない。


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