牛歩的写真中心網録”

伊豆半島ジオパークと道祖神を中心にアウトドア活動を、写真で記録しています

寺野 ひょんどり

浜名湖北の山間部に残る民俗芸能のひとつである寺野のひょんどり(火踊り)の撮影に遠出した。新東名と三遠南道路のおかけで、スムーズにたどり着いた。午後2時から5時半まで、幸い比較的暖かく、地元の人たちも気さくに受け入れてくれて、楽しく祭りに参加できた。

山奥の小さな三日堂(観音さまなどが祀られている)常連らしいカメラマンが前方に陣取る。初めてなので、移動しながらいいポジションを探ることにした。お堂の両隣の縁側も使えるが、陽の光とビデオのライトがきつい。正面では、柱が邪魔をする。左右からがいいが、鬼舞の時に、松明の明かりが邪魔になる。午後2時に、本堂の外にある伽藍様という小さな祠の前で、いくつかの舞が奉納され、神様が火に移される。


伽藍祭りが終盤に近づくと、本堂では神様を迎えるひょんどりが行われ、伽藍様の火(神様)が本堂に入れられて、祭りの始まりとなる伽藍祭りと同じ舞3曲がつづけて奉納される まずは順舞(三拍子)


順舞(二拍子)少女による巫女舞


三人の少年による三ツ舞(地元の子供は少ないので、近くの中学生が応援)以降の舞は、五方(東西南北・正面)に舞うので、シャッターチャンスが分かりやすい


剣舞 真剣を抜刀して激しく舞う終わって礼拝していると、背後からもどきと呼ばれるひょうきんモノが現れ、乱舞する


剣舞 年長者が二本の真剣を振り払い、場が浄められる後半は激しく剣を振りをして踊り舞う


もどきも二本の木刀を持ち乱舞する大能舞 もどきが天狗の面をつけた翁の背中に陽根をくくりつけようとする。翁も陽根を象徴するような棒を持つ


杵舞 杵も男性の象徴。飛びあがるように回りながら舞う子孫繁栄と五穀豊穣の意味が込められている


粟穂舞 粟穂も男性の象徴で、コミカルに舞う矛舞 次から次と、子孫繁栄を祈る舞が奉納される


女郎舞 女郎に続いて旦那が出てくるそのあとを二人のモドキがついてきて、女郎にすり寄る


旦那はモドキたちを追い払おうとするが、しつこい。観衆も大笑いマネキが舞いだして、獅子舞が始まる


獅子が現れて五方に舞い、疲れ伏す。禰宜が刀を獅子に噛ませ、観音様に供えてあった餅を喰わせて、起きあがらせるクライマックスは鬼の舞 赤鬼に続いて、黒鬼・青鬼が現れ祭りの火を消そうとする


火が消されると、堂外から新しい松明が入れられるが、鬼たちは乱打して消しにかかる手前の明かりとりの松明が邪魔で、火の粉が表現できない


マネキたちはなんとか鬼を追い出そうとする松明を守るマネキと、消そうとする鬼


最後は松明も消えてしまい、祭りの終了鎮め舞が、厳かに納められる




駐車場は、公民館らしい建物の広場と前の道路沿い、その上にもあるらしいが、早めの到着が良い。五平餅や焼き卵などの販売と、甘酒・お酒の接待もある。国の重要無形文化財に指定され、地域全体で守ろうと意気込みが強く感じられた。来年も寒くなければ、ぜひ来たい。

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