牛歩的写真中心網録”

伊豆半島ジオパークと道祖神を中心にアウトドア活動を、写真で記録しています

箱根ジオサイトの下見

箱根も元々は、伊豆半島の一部として、本州に衝突した地域ですが、ジオパークとしては、独立して日本ジオパーク認定に取り組んでいます。隣のジオサイトの観察ツアーを計画するために、伊東の友達と下見に出かけました。

箱根町小田原市真鶴町湯河原町がまとまって、箱根ジオパークの実現に向けた取り組みを進めています。今回は、箱根エリアの主要サイトを観察してみました。
尚、今回は生命の星・地球博物館の見学は飛ばしましたが、実際のツアーでは事前学習として最初に訪ねたい場所です。

  • 玉簾の瀧・飛烟の瀧

湯元温泉奥の天成園という旅館の庭に、ふたつの滝が流れています。須雲川安山岩層の上に、箱根火山の外輪山溶岩が重なっていて、2つの層の間の礫層からの伏流水が滝となって現れています。

玉簾の瀧飛烟の瀧




  • 元箱根石仏群

精進池の周辺の湯坂道の途中に露頭している溶岩を利用して、多数の磨崖仏が残されています。

曽我兄弟・虎御前の墓(固い安山岩で、風化が少ない)二十五菩薩の内、東側の巨石に掘られた磨崖仏3体


西側の巨石にも、二十五菩薩の残り多数彫られています。まるで敦煌莫高窟のよう


多田満仲の墓(背後は、双子山)像高3mもある大きな六道地蔵 これも大きな安山岩の一枚岩を掘った磨崖仏


精進池 背後は、駒ヶ岳



箱根と言えば、大涌谷でしょう。今日も多くの観光客が来てました。最近は、中国人よりも東南アジア系の観光客が幅を利かせているようです。まるで、外国に来たような感じでした。ジオフードに相当する地獄ラーメンと黒タマゴでお昼にしました。

大涌沢 温泉のボーリングなど黒タマゴ売り場は都会の雑踏のよう


冠が岳 硫化水素ガスのにおいが立ち込めます




長尾峠からのパノラマ


中央やや右手の神山が山体崩壊して、流れ出た大量の土石流が早川の上流(ゴルフ場のあたり)をせき止めたために、右手の芦ノ湖が形成されました。神山の左手前の山の下の緑が仙石原のススキ野



箱根火山のカルデラの断面にあたる、溶岩と凝灰角礫岩の露頭が観察できる。溶岩がカルデラの内側に向かって流れていることから、箱根火山の成立モデルが改められた露頭でもある。
以前は、箱根火山は単一の大きな複成火山が噴火により陥没してカルデラと外輪山が形成されたと説明されていました。
最近の研究によると、大規模な噴火によって山体が吹き飛ばされた上に噴出物が堆積した、直径4キロメートル以下の比較的小さなカルデラが複数誕生し、それらのカルデラが浸食活動の結果繋がって、現在のような単一の大きな箱根カルデラになったものとの説が有力とのこと

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