かねてより念願の西浦(伊豆の西浦ではなく、水窪のニシウレ)の田楽(国指定の重要無形文化財)に、夕方から出動した。月の出から始まり、翌日の日の出まで奉納される。
寒い・眠い・煙いの三拍子に加えて、遠い(行くのに3時間かかった)・お祭り。薪の近くで撮影したせいか、それほど寒くはなかった。風が無いので煙くもない。丑三つ時に眠くなったが、何とかこらえた。
-西浦 観音堂
お祭り前の観音堂内(内陣の観音様は見えない) | 午後8時過ぎに、能衆が集まって、祭りの準備が整う。観音堂前のお庭の周囲を大勢の観客・カメラマンが囲む |
-地能 (三十三番の舞で、無病息災や豊作の祈りなどを中心)
子供による始まりの儀式(庭ならし) | 保存会長による御子舞で舞庭を固めます |
祭主となる別当による御子舞 | |
地固め(長い竿で田を固める) | もどき(たぶん、人間の祭りを見ていた神様が真似をしている姿であろう、注連縄をつけている)による地固め |
剣 | もどきによる剣の舞(もどきの舞は滑稽なものが多い) |
若衆二人による高足 | 高足に飛び乗り |
ホッピングのように飛び跳ねるのだが、うまく乗れないですぐ落ちる | 高足で地面をこするツルツル |
年配者が扮するもどきによる高足が始まる | さすが年の功、高足で何回も飛び跳ね、掛け合いも余裕 |
スプリングが無く重い丸太を操って跳ね回る | 笑顔でツルツル |
猿の面をつけて、猿の舞(腰にはさんだ斧や鋸を研ぐしぐさをする) | 女陰をかたどった木をたたきながら雌猿も登場。この後、酒を酌み交わす |
ほた引き。丸太につけた縄を両側から引っ張って、持ち上げる | |
船渡し 観音堂の燈明を付けたお船が、大たいまつ(池島タイ)に向けて渡されます | 大たいまつに火が移される(大たいまつも薪も消防団が、絶えず水をかけて炎の勢いを調整しているので、祭りの終わりまで持った) |
鶴の舞 | 三人の演者が鶴を舞う |
出体童子(囃子声 ソローリヤ・ソローリ) | 太鼓を麦柄でたたく麦つき |
何か読んでいて眠りかけている老爺にちょっかいを出す(水口) | 四方に種をまく所作の種まき |
よなぞうという滑稽劇では、よなぞうが旦那に命じられて、牛を買ってくるがこの牛が暴れる(牛を演じる若者が先輩にいじめられているようにも見える) | すりササラを使った鳥追い(豊作を願って、鳥を追う) |
殿舞(刀や槍などの6道具を手に取り問答した後、観音堂の屋根に向かって矢を放つ) | |
花ササラで舞う早乙女 (能衆は男子世襲) | のた様の面をつけたもどきによる早乙女(囃子声: ゲジゲジナンダラヨ) |
口上(?) | 山家早乙女 男が背中がびしょ濡れになったとねんねんぼうしを降ろし、[たまには米の飯を食いたい]とせがむ |
米の飯を食べた後、ふたたびねんねんぼうしをおぶって退場(ここで一時間の休憩(田楽の里のこたつ部屋で20分ほど仮眠した-有料) | 中入り後、口上から始まる(種おり)、 |
これは糸引き? それとも桑とり? | 太鼓を臼に、羽織を餅に見立てて、餅つき |
君の舞 | 子孫繁栄と豊作を祈るようだ。 半分眠くてよくわからない |
こきりこを鳴らして、田楽舞 | いい音が静かなお庭に響く |
照明を落として、厳粛な佛の舞が始まる | 六観音の面をつけて、静かにお庭を回る |
六観音の特徴が無いので区別はつかない | とても厳粛な気持ちになる |
治部の手 | のた様 |
翁 | 三番叟 |
-はね能 十一番(面を付けた躍動的な動きが特徴の舞)
まだ明けていない五時過ぎにはね能に移る。最初は、高砂 | しんたい(意味不明) |
梅花 | 観音の御法楽 |
鞍馬天狗 | 長刀を持っている方が鞍馬天狗か(右は鬼の面をつけている) |
猩々 | 山姥 |
さお姫(女装した男衆が飛び跳ねる) | 屋島(壇ノ浦の戦いを舞う) |
野々宮 | |
弁慶 | 義経が勝つ |
-しづめ
獅子舞(お庭を浄めて、一緒に楽しんだ神様にお帰りを願う儀式) | しづめ(面をつけた神様はうなるだけで一言もしゃべらない。たぶん、楽しかったと言いたいのだろう) |
火の王(使用したお面にお仕舞を告げているのか?) | 水の王 午前8時頃に終了 |
能衆の記念撮影 (先月に国立劇場でも披露したそうだ。お疲れさまでした) | |
のべ10時間半の撮影で、2600ショット-39GB, 予備バッテリー-3本消費+モバイルバッテリー使用 フラッシュ厳禁、三脚を立てられないこともないが、一脚が便利。