牛歩的写真中心網録”

伊豆半島ジオパークと道祖神を中心にアウトドア活動を、写真で記録しています

伊東エリア下見

野外実習のB面で行けなかった伊東エリアのジオサイトを探検してきました。

  • 大室山 スコリア丘

リフト乗り場の入口に、小山先生監修のジオサイトの説明板があった。養成講座生にはなじみの説明だが、一般客にどれほどインパクトを与えるかな?
やはり、ガイドも必要ですね。



麓のさくらの里から、大室山とそこから噴出したスコリアラフトを一緒に。
これも、下の溶岩と同じドームの噴出物か?


山頂は富士山のようにお鉢になっていて一周できる。途中に”きつねのお宿”(俗名:最後っ屁)と呼ばれる溶岩ドームが。最後の小噴火で噴出したもので、俗名のほうがジオ的には変わりやすい。近くにあった小看板にも昔は最後っ屁と記されていたようだが、それは消されてきつねのお宿に変わっている。


山頂から、矢筈山と池の盆地
元々あった鹿路庭峠(昔、多くの鹿が見られたことから。今も増えているのでは)付近から始まる深い峡谷が、大室山の南山麓から流れ出た溶岩流に堰き止められて、湖ができた。その後、周りの山から流入した土砂によって徐々に埋め立てられて、盆地の基礎となった。
矢筈山や岩の山、孔の山、大室山の噴火の後、今から2,700年前に噴出した溶岩ドームである。伊豆半島では最も新しい陸上火山の一つである。

  • さくらの里 スコリアラフト & 穴の原溶岩洞穴

このスコリアラフトは、かっての大室山の山体の一部が崩れて溶岩流と一緒に流れ落ちる際に、スコリアを乗っけて流れ着いたもの。ラフトとは筏の意味。
溶岩洞穴の壁は溶岩とスコリアの交互の層になっている。



いがいが根。ここからポットホールの検索ではなく、探索を始めた。釣り人に聞くも分からない。海岸を埋め尽くす溶岩流はすべて大室山から流れ出したもの。大室山の現在の大きさからは想像できない量の噴出があった。
この写真に見えるイガイガ根などの深い入り江は、元々は溶岩トンネルがあったが、トンネルの上部が崩落して海面下に没したものと考えられているとのこと。


かんのんの浜は、いがいが根の東隣にあった。(そういえば、以前自然散策路を歩いた時、下まで降りたことを思い出した)かんのんの浜の岩場を端から探索して、ようやく崖下に見つけた。1時間近く根気よく探したたまものである。



3,700年前の大室山の噴火後から、長い時間をかけて波と周囲の岩に削られて、直径70cmほどの見事な球になっている。干潮時だったので、波は直下までしか来ていない。足で押すと動くので、満潮時に来て、動画で撮影したくなった。
球体は最終的にはすり減ってなくなり、その後にできる穴をポットホールというが、これはまだ途中で、ホールが完成するまでには数千年という年月が必要なのか?


上のボットホールの陸側の窪みにも小さいけれど球状岩があった。周りの岩にポットホールのようなものがかすかに見えるので、こちらの方が早くすり減ったのかも。

時間があったので、大東館の立ち寄り湯に寄ってみた。この温泉旅館には戦時中の防空壕を改造した温泉がある。その地下の温泉に行くまでに防空壕がスコリア層が見ることができる。苦手の暗い所での撮影で、うまく撮れていないが。


防空壕内には、五右衛門風呂と寝湯の温泉があったが、どちらも貸切できる(立ち寄り湯¥700)今日は寝湯でカラスが行水してきた。地下洞窟の中のお風呂で落ち着けた。

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